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お知らせ

2010年9月21日

税務訴訟雑感 (2)



本とスタンド 税務訴訟における、納税者側の勝訴割合はどのぐらいと思われるだろうか。納税者の勝訴は一部勝訴で約10%、全面勝訴は2%程度にしかならない。と言うことは納税者は90%が全面敗訴となっている。また、納税者からするとある程度勝算がある場合に裁判まで持ち込むのであるが、それでもこの結果である。税務訴訟は納税者には勝ち目がないというのはこの結果からも明らかである。



 では、なぜ納税者は勝てなかったのか。それは税務に精通した弁護士が
少なく、裁判
官においてもしかりであり、法廷においてはプロ(税務当局)
とアマ(納税者)の戦いをアマ(裁判官)が判断していたからである。

 
 数年前、東京地裁第三小法廷に於いて立て続けに納税者の勝訴判決を出
した裁判官が
いた。当時業界では「第三の男」(映画のタイトルを文字っ
て)と呼んでいたのを思い出した。その後、税務訴訟専門の弁護士も登場
し、税理士も補佐人として出廷することも可能となったことから納税者の
勝訴割合は上がってくると予想される。
                                 

                  税理士 中山 昌実