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2012年4月6日

イザというとき慌てない「税務調査の基礎知識」

 企業経営をしていれば、必ず税務調査に遭遇します。イザという
時に慌てないよう、常日頃から税務調査に備えておきましょう。
会社経営者に知っておいて頂きたい税務調査の基礎知識について、
今月号からシリーズでお伝えします。
是非、参考にして頂ければと思います。

                                                                                                                                          
  
シリーズ1.「税務調査が怖いのですが・・・」

 社長同士で飲みに行くと、たまに税務調査で「痛い目にあった」話
で盛り上がることもあるのではないでしょうか。「真面目に会社をや
っているだけなのに、多額の追徴を持って行かれた!」こんな経験談
を聞くことが、税務調査のイメージが悪くなる理由の1つです。痛い
目にあったのは、それなりに特別な理由が有ったり、税務調査での対
応を誤ったりすることがほとんどです。正しい対応方法さえ知ってお
けば、ほとんどの税務調査で嫌な思いをすることはないのです

 社長に「税務調査ってどんなもんだと思ってます?」と聞くと、
古くは映画「マルサの女」のインパクトが強いのか、最近ではテレビ
朝日で放送された米倉涼子主演のドラマ「ナサケの女」のイメージが
あるのか、散々下調べをした挙句、突然やってきては、警察のガサ入
れのようなことをされることを想像している方も多いようです。
 よくある大きな勘違いは、「税務調査=マルサ」ではありません。
税務調査は「国税調査官」が行っているもので、「マルサ=国税調査
官」が行っているものとはまったく違うのです。もちろん、調査官も
査察官(マルサ)も国税庁の職員です。しかし、やっていることはま
ったく違います。
 マルサ(査察官)が行うのは「強制調査」と呼ばれるものです。マ
ルサは裁判所の令状を持ってきますので、会社にそのまま上がり込む
は、書類などを押収されるは、それは大変なことになります。しかし、
これは脱税をしている悪い会社の話です。普通は、マルサが入ったり
はしません。
 会社が受ける普通の税務調査は「任意調査」と呼ばれていて、当然
裁判所の令状などはありません。あくまでも、税務署が「調査したい
です」と言って、社長が「はい、いいですよ」と了解するから実施で
きるのが税務調査なのです。「ガサ入れ」のような行為はないので、
心配することはありません。
 
 また税務調査が怖い理由に、調査官を怖いと思っている場合もある
ようです。税務調査は、脱税など悪い事をした会社や社長を取り調べ
るために行われるものではなく、あくまでも税務署に提出された申告
内容が正しいかどうかを確認するためのものですから、調査官を怖れ
る必要はありません。
調査官の態度が大きかったり、言葉遣いが悪い
ような場合があるようですが、社会人としての対応として疑義を感じ
るのであれば、調査官本人に指摘して、是正を促しても構いません。
悪いことをしていないのであれば、税務調査といえど、普通のビジネ
スシーンと同じようにふるまえばいいのです。

                                 
税理士 光廣 昌史